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雪国セレクト

2020.08.16

雪の天然貯蔵庫「雪室」に入れるだけで。

食べ物が美味しくなる4つの理由。

新潟には昔から「雪室」という雪を使った天然の貯蔵庫があります。雪を積み上げて藁で屋根をかけ、中を掘って室(むろ)にし、夏になるまで中に野菜や魚、酒などあらゆる食べ物を貯蔵するという、いわば雪を使った天然の冷蔵庫です。昭和30年代に冷蔵庫の登場とともに一度は姿を消した雪室ですが、実は今、貯蔵した食べ物が美味しくなるという科学的な調査が進み、改めて注目を浴びています。

 

美味しくなる理由のひとつ目は、一定の低温環境であること。外気温が35℃であっても−5℃であっても雪室の中はその構造によってですが0℃〜5℃の間で一定に保たれます。冷蔵庫は温度を保つため冷えと停止を繰り返し、ゆらぎを起こしますが、雪室は通年一定の温度を保ち美味しさが維持されます。また、穀類は凍らないように自らでんぷんを糖化させるため、甘みを増します。

2つ目は高湿度環境であること。雪室の湿度は90パーセント以上。室の内部は潤いがあるため、乾燥を防ぎ鮮度が維持されます。食物の呼吸も抑えられるので休眠状態となり、酸化による劣化が進まないということです。

3つ目は雪の壁による熟成環境のメリット。安定した環境により、雑味や苦みが抑えられ、雪中貯蔵といわれるお酒が有名ですが、口当たりの良さやマイルドな味になります。

4つ目は光や振動のない静置状態であること。外部からの影響をほとんど受けずに静置状態にあることで、食物本来の力によって熟成が静かに進むのです。具体的には、米や野菜はでんぷん糖化で甘みが増し、肉はドリップが少ない良質な熟成肉に変化。また、味噌や醤油、酒などの醸造品や珈琲などは熟成時に発生する不快臭(アルデヒド類)が雪の力で抑えられ、まろやかに変化することが立証されています。

上越では持続可能なクリーンエネルギーとして、最新の雪の利活用が進んでいます。産学連携の取り組みによって、農作物の貯蔵にJAや民間企業でも現代の雪室のシステムを取り入れています。雪國商店では保存や熟成に適した天然の冷蔵庫雪室で美味しさが増した雪室貯蔵商品を続々と取り扱う予定です。ぜひ、美味しさの違いをお試しください。